家族の健康維持も大切です

家族の健康維持も大切です

発作から緊急入院、そして、多くの医療機器に囲まれて横たわる患者を見た家族のショックははかりしれません。「さっきまであんなに元気だったのに、なぜ?」という思いも当然出てきます。病気や今後の闘病生活、家計などの不安が、家族にも精神的ストレスとなってのしかかってきます。

しかし、家族が元気でなければ患者を支えていくことはできません。家族が心身ともに健康でいることは、患者の回復のためにも必要と考えて、自分自身のことにも目を向けていただきたいものです。

緊急治療

緊急に治療を受けたとき、医師から説明を受けてはいても、心筋梗塞という病名以外の詳しいことについて、患者は意外に理解できていないことが多いものです。しかしこの時期になると、あわただしく行われた治療を振り返り、余裕をもって家族や看護師の話を聞けるようになってきます。

患者は病気の詳細を知るにつれて、事の重大さに驚き、退院に向けての希望や社会復帰への不安が出てくる時期でもあります。病気の現状と今後について、自然に受け入れられる人もいれば、そうでないひともいます。

退院への準備は二人三脚で

ストレスで起こるCCU症候群

治療が終わり急性期を脱すると、医師から「食事や歩行をやめて始めてよい」という指示がでます。施設によって違いますが、トイレ歩行や廊下歩行の前後に心電図をとり、血圧や脈拍、症状を観察しながら、異常がないことを確認して活動範囲を広げていくことがふつうです。

また、このころには、医療者側から患者へ、退院に向けての指導や説明が始まります。医師からは現在の病状や退院に向けた見通しについて、看護婦からは心臓のしくみや病気について、また病気の原因やリハビリ、日常生活についての説明と指導などが始まります。

自宅での生活に近い環境にしましょう

こんな状態から早く回復する秘訣は、なるべく家族が長い時間付き添い、自宅での生活に近い環境をつくることです。朝、昼、夜の変化をつけるように、日中は外の光を取り入れて部屋を明るくし、会話は日常的な内容をこころがけ、夜はゆっくり休めるようにメリハリをつけます。

時計を部屋に置いて時間の感覚を取り戻せるようになります。CCU症候群になったきっかけは、日中なるべく起きているように家族がはたらきかけてください。寝ているから起こすのはかわいそうと思われがちですが、昼寝てしまうと夜眠れなくなり、回復に時間がかかってしまいます。

ストレスで起こるCCU症候群

ストレスで起こるCCU症候群

突然の入院、閉鎖的な空間、濃厚な治療処置、死への恐怖や不安、安静を強いれられることは、非常には大きな精神的ストレスとなります。とくに高齢者は状況の変化についていけなくなることがあります。

ふだんはしっかりしているひとでも突然、自分の現在の状況がわからくなり、つじつまの合わないことを話はじめたりします。たとえば「天井に虫がはっている」など、見えないものが見えたように真剣に話すこともあります。このような状態をICU症候群とかCCU症候群などといいます。

順調なら2~3習慣で退院できます

心筋梗塞の急性期治療が行われ、合併症もコントロールされると、病院によっては翌日にもCCUから一般病棟へ移動します。一般病棟で、大きな合併症もなく順調にリハビリテーションを進めることができた場合は、約2~3週間で退院できます。

ただし、退院後、すぐにもとの生活にもどれるわけではなく、リハビリテーションを続けながら心機能の回復をはかる必要があります。回復の度合いは患者によってちがうので、主治医から定期的に説明を受け、計画的に進めることです。遠慮なく主治医に確認をしましょう。

まず病を正しく理解すること

まず病を正しく理解すること

まず急性心筋梗塞という病気について知ることが、家族による看護の第一歩です。家族に現在の病状を正しく理解してもらうことは、治療を進める側にとっても非常に重要です。なぜなら、患者は発作の苦痛に直面しているため、意思を十分に伝えられない場合があるからです。

医師は治療について患者に説明しますが、この時期、治療方針の相談や同意を得る作業は、家族を中心に進めざるを得ません。それには家族が病気を正しく理解する必要があるのです。

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